さいたま市の土砂災害についての調査

この度の広島市の土砂災害を受け、さいたま市内において土砂災害が発生する可能性について、行政資料を基に緊急調査いたしました。

行政が公開している土砂災害に関する情報
行政から提供される土砂災害に関する情報には、おもに以下の2つのものがあります。

土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域

土砂災害を防止するため、警戒避難体制を整備すべき土地などとして土砂災害防止法に基づき指定された区域。

土砂災害危険箇所

都道府県が実施した調査により判明した土石流、地すべり、急傾斜地の崩壊が発生するおそれのある箇所。法に基づき指定される土砂災害警戒区域とは異なり、調査結果を周知することで、自主避難の判断や市町村の行う警戒避難体制の確立に役立てることを目的とする。

土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域
埼玉県が土砂災害から県民の生命を守るため、土砂災害防止法に基づき、土砂災害危険箇所及びその周辺を調査し、地元市町村などと調整を図りながら区域の指定を行っています。土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域の2種類があり、特別警戒区域の方がより緊急性が高くなっています。
また、想定される土砂災害の種類としては、「土石流」と「急傾斜地(地すべり・がけ崩れ)」があります。

土砂災害警戒区域土砂災害のおそれがある区域
土砂災害特別警戒区域建築物に損壊が生じ、住民に著しい危害が生じるおそれがある区域
※土砂災害特別警戒区域には建築物に対する移転の勧告、特定の開発行為に対する規制等があります。

さいたま市においては現在指定はありません。
参照データ(埼玉県河川砂防課)の詳細はこちら

土砂災害危険箇所
埼玉県が実施した調査によって判明した土石流、急傾斜地の崩壊及び地すべりにより土砂災害が発生する恐れのある危険な箇所をいいます。土砂災害危険箇所は県内に4,219箇所あり、そのうち、さいたま市内には45箇所が存します。
あくまで土砂災害の発生する可能性のある箇所であり、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域とは異なります。

市町村名土石流危険渓流急傾斜地崩壊危険箇所地すべり危険箇所合計数
さいたま市045045
※土石流危険渓流とは、土石流発生のおそれがあり、人家や公共施設に被害の生じるおそれがある渓流をいいます。
※急傾斜地崩壊危険箇所とは、斜面の傾斜が30°以上、高さ5m以上の急傾斜地で、人家や公共施設に被害の生じるおそれがある箇所をいいます。
※地すべり危険箇所とは、地すべりが発生している、あるいは地すべりが発生するおそれのある区域のうち、河川、道路、公共施設、人家等に被害を与えるおそれのある箇所をいいます。

さいたま市には急傾斜地崩壊危険箇所が45箇所存します。
参照データ(さいたま県土整備事務所)の詳細はこちら

(参考)さいたま市内の主な急傾斜地崩壊危険箇所
概ねの位置備考
南区別所2丁目浦和別所小学校の南西方
南区別所3丁目別所沼公園の南東方
南区別所4丁目別所沼公園の東側
緑区大門イオンモール浦和美園の南方
緑区大崎大崎公園の北西方
緑区宮本1丁目・2丁目芝川の西縁
見沼区片柳芝川の北縁
見沼区御蔵芝川の北縁
見沼区御蔵大宮東新井団地の東方
見沼区下山口新田芝川の東縁
大宮区堀の内2丁目芝川の東縁
見沼区大和田町1丁目・2丁目芝川の東縁
西区高木西大宮バイパスの北方
西区清河寺西大宮バイパスの北方
西区中釘秋葉神社の周辺
西区指扇領辻・峰岸県道57号沿い
※各箇所の詳しい内容を確認されたい方は、さいたま県土整備事務所(さいたま市南区沼影2-4-7)にお問い合わせください。

その他の危険区域について
急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律に基づき、急傾斜地崩壊危険区域の指定が埼玉県より、地すべり等防止法に基づき、地すべり防止区域の指定が国土交通大臣より公示されることになっています。その他、山沿いの地方では砂防指定地が国土交通大臣より指定される場合があります。

さいたま市においては現在指定はありません。
参照データ(埼玉県河川砂防課)の詳細はこちら

調査データ *research data

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